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★説明 06年、『こち亀』連載30周年&日本推理作家協会60周年を記念して企画された、夢のトリビュート・アンソロジー。 7人の協会を代表する推理作家が、『こち亀』ネタの短編小説を寄せている。 初出は、これまた創刊40周年を迎えた「週刊プレイボーイ」での連載。 ★感想 めっさオイシイ本だと思います(´∀`*) 7人の超有名推理作家がよってたかって『こち亀』の二次創作をしてるんですもの! 面白くないはずがない!! そのそうそうたる顔ぶれを記しておきますと、 大沢在昌 石田衣良 今野敏 柴田よしき 京極夏彦 逢坂剛 東野圭吾 解説:西上心太 ほらね、名前だけで圧倒されるでしょ(笑) 京極夏彦氏の作品だけ既読だったのですが、他の作家さんの作品もずっと気になってましてね、このたびまとめ本を図書館で発見していそいそと借りて参りました。 いやいやいやいや、期待を裏切らない面白さでした。 だって、鮫島と両さんが、浅草で出会っちゃうのよ? マコちゃんと両さんが、池袋でラーメン食べ歩きしちゃうのよ? 京極堂と(ついでに南極も)両さんが中野で(以下略) 作品自体の面白さもさることながら、二次創作ならではのマニアックなノリも楽しいのです。 というわけで、両さんが好きで、参加の作家さんに一人でもお好きな方がいらっしゃれば、ぜひご一読を! PR |
☆あらすじ
とうとう十人揃った…… 寛政大学の貧乏学生ばかりが住まう竹青荘に、1年生の走(かける)が入居し、住人が十名揃った春、ハイジは4年間温めてきた計画を決行する決意をした。 ハイジは、いつもの飲み会の席で、住人たちに宣言する。 「俺たちは、箱根駅伝に出る」 ☆感想 萌え~~(´∀`*) キャラがいちいち萌えです。 面倒見がよくていつも穏やかなのに、実は天才的リーダーでコーチのハイジ、脛に傷もつ根暗ランナー走は当然萌えるとして! 真面目で素朴で優しくて、だけど実は計算高くて粘着質という、典型的山形人(笑)神童や、理論至上主義インテリのユキや、愛嬌たっぷりの双子や、イケメンなのにマンガオタクで運動音痴の王子や…… あああ、10人共可愛いよ可愛いよ(←いかにもオバサン的視点) 彼ら竹青荘の萌えキャラ(オイ)10人のうち、陸上経験者はたった3名です。 それが1年足らずのうちに箱根を目指すのですから、ストーリー的に「こりゃいくらなんでもあり得ないだろ!」とツッコミ入れたくなる部分はもちろん幾つもあるのですが、でもそれでもとってもとっても面白かったし、心を揺さぶられるシーンがたくさんありました。ラストのハイジのランなんて、泣きそうになったよ…… あああ、青春っていいねっ。 映画化されたのも納得ですー。観にいきたいかもだ…… |
★あらすじ
20世紀最初の日「世紀の子」デービッド・キャムデンは、イギリスの伯爵家の長男として、トーキョーで生を受けた。 「世紀の子」である彼は、生まれながらに純白の髪を持ち、様々な超能力を持っていた。 しかし子供自体の彼は、武道と友達との少年らしい遊びに夢中な、ごく普通の少年であった。 が、時代は世界戦争へと急速に進んでいた。各国の王族や政治家・思想家や運動家が何人も暗殺された。しかも世界の秩序を保とうと努力している者たちばかりが。 外交官であるデービッドの父ジョフリーは、それらの訃報に接するたびに、鬱に陥るようになった。その激しい落胆の理由は、外交官として世界情勢を憂いているばかりではなく、彼が子供時代に経験したある恐ろしい事件が原因のようだった。 そして、ある日、キャムデン一家は一家揃っての外出先で、刺客に襲われる。 その場はデービッドの働きで刺客を撃退することができたが、ジョフリーは真剣に日本を出ることを考え始める。 何故ならその刺客は、ジョフリーが恐れている、子供時代に遭遇してしまった邪悪な秘密結社の一員、トーヤマが差し向けたものであると考えられたからだ…… ★感想。 これやばいッス。面白い! まだ1巻しか読んでないっつーのに皆さんに紹介したくて、つい感想書いてしまいました^^; ラルフ・イーザヴは『銀の感覚』から先に読んでみたんですが、前者も面白かったですけども、これの方が更に面白い予感♪ ラルフ・イーザヴはドイツのファンタジー作家です。っつっても、いかにもヨーロッパ的な指輪とかハリポタとかそれ系ではなくて、どりが共通点を感じたのは、宮部みゆきとか恩田陸とかでした。 このシリーズは、20世紀の歴史に沿って、フリーメーソンと「世紀の子」との戦いを描いたものです。20世紀の血塗られた歴史の裏には、邪悪なフリーメーソンの存在があった、という設定なわけで。 作者自身が、近現代史をとことん突き詰めてみたいという意図で書いたものなのだそうです。1巻では第一次大戦まで。最終巻で西暦2000年になる計算らしいですよ。 デービッドを日本生まれにしたことからも予想できますが、この先も日本がいっぱい出てくるそうです。ガイジンから見た、ちょっとズレた日本の描写も、(・∀・)ニヤニヤできて楽しい。 ところで、このシリーズ実は9巻まであります!!(ひー;;) が、図書館でヤングアダルトのコーナーに置いてあったくらいですから、字も大きいし、文章も読みやすいです。たまにふりがなふってあるしw 原書では4巻だそうですが。 とにかく、根気よく借りて(当然図書館で)読破します! 長崎出版の紹介ページ |
★あらすじ
青豆:29歳女性。マーシャル・アーツのインストラクター。そして特殊能力を持つ、殺し屋。 1984年のある日、青豆は、渋滞の首都高速を徒歩で、非常階段を使って降りる羽目になる。その非日常的な体験の直後から、彼女は、自らが属する世界に、微妙な違和感を感じるようになる。 その違和感とは、警官の制服がいつの間にかリニューアルされていたこと、そしてその発端になったのが、カルトの銃撃事件という重大なものであったにも関わらず、青豆には憶えのないものだったということ。 それらの違和感は、むしろ彼女の記憶に障害があるのではないかとも解釈できるものごとではあったし、彼女を取り巻く身近な環境にはほとんど変化は無かったので、疑問を持ちつつも誰に相談することもできず、青豆はいつも通りの日常を送るしかなかった。 しかし彼女は、ある夜、空を見た瞬間、自分が今居る世界が、既知のものではないことを確信する。 彼女はこのズレた世界に「1Q84」と名前をつけた。 天吾:29歳男性。予備校数学教師。そして小説家修業中。 天吾は、メンターとも言うべき編集者の小松からの、危険な提案に戸惑っていた。その提案とは、天吾が下読みをしている文学新人賞のとある応募作を、ゴーストライターとしてリライトしないか、というものであった。 問題の作品は、17歳の少女”ふかえり”の書いた『空気さなぎ』という幻想的な小説で、物語性は非常に優れていたが、文章があまりに稚拙であった。小松はこの『空気さなぎ』を天吾が書き直せば賞もねらえるし、出版も可能であろうと言う。それどころか、ベストセラーも夢ではないと。 天吾は、詐欺まがいの文壇を貶めるような提案に拒絶反応を示すが、その一方で『空気さなぎ』という作品に抗いがたい魅力を感じ、それを職人的に書き直してみたいという、強い欲求も覚える。 悩み迷いつつも、天吾はとりあえず、作者のふかえりという少女に会うことにする。 ★感想 あああああああ面白かった面白かった。ブログにも書きましたけど、ほぼ一気読みしちまいました。ああぁもったいない。ちなみに2冊で所要時間8時間ほどでしたが、どりはかなり速い……っつーか、相当速い方なので、しかも相当ハルキストなので、時間についてはあまり参考にしないで下さい(汗)それにしても、PCに向かってると、すーぐ目が疲れて頭痛がしてくるのに、本だと全然平気ってどういうこと(笑) 今作は、村上氏のド本流であります。孤独で淡々とした日常と、そこからわずかにずれた世界。現在に影響を与える過去。地下に潜む闇のシンボル。セックス。 それらのド本流要素がてんこ盛りで、嬉しかった~~。 今作でも、村上氏の得意なおなじみの技法がとられていて、2つの一見関連性のない2つのストーリーが、平行に流れていきます。 奇数章が青豆視点、偶数章が天吾視点。 最初はホント、2つのストーリーがどうつながるのかサッパリわかりません。でもbook1の後半くらいからちょっとずつ見えてくるんですよ。ストーリーはもちろん面白いんですけど、青豆と天吾がどこでどうつながってるのか、その興味にもぐんぐん引っ張られます。うーん、うまいなー、さすがハルキさんだなー(←世界的大作家捕まえて今更何を…) 読み口としては、氏の本流の作品の中では、軽目だと思います。『ねじまき鳥…』に比べたら格段に軽いし(どりが唯一、一気読みできなかった、村上作品の長編です/汗)羊シリーズや『海辺のカフカ』よりも軽いです。『世界の終わり…』よりもわずかに軽いかも。読み易いです。読みながら息切れしたり、胃が痛くなったりするようなことはありませんでした。ちょっと動悸はしましたけどね(←オイ) あちこちで言いまくってますが、どりは村上氏の文章が大好きです。愛してます! 適材適所の言葉をどうやったらこんなにリズミカルに並べられるんだー!! それから独特の比喩も、毎作すげー楽しみにしてます。今回も面白いのいっぱいありました。相方と共有の本でなければ、気に入った比喩全部に線入れたいくらい。 ともかく、村上氏の文章を、同じ言語で、同時代で読める自分が、とてもラッキーだと思えます♪ コレは色んな読み方のできる作品で、mixiのコミュとかでも解釈について盛り上がってるようですが、どりの意見はとりあえず述べないでおこうと思います。 ネタバレが怖いってのもあるんですが、多分今後何度も読み返すと思いますし、読み返すたびに新たな発見があると思うので、安易に語りたくはありません。 ただ今は、「リトル・ピープル」は何のシンボルなのだろう、と、ぼんやり考えています。 新潮社の紹介ページ |
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