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★説明 06年、『こち亀』連載30周年&日本推理作家協会60周年を記念して企画された、夢のトリビュート・アンソロジー。 7人の協会を代表する推理作家が、『こち亀』ネタの短編小説を寄せている。 初出は、これまた創刊40周年を迎えた「週刊プレイボーイ」での連載。 ★感想 めっさオイシイ本だと思います(´∀`*) 7人の超有名推理作家がよってたかって『こち亀』の二次創作をしてるんですもの! 面白くないはずがない!! そのそうそうたる顔ぶれを記しておきますと、 大沢在昌 石田衣良 今野敏 柴田よしき 京極夏彦 逢坂剛 東野圭吾 解説:西上心太 ほらね、名前だけで圧倒されるでしょ(笑) 京極夏彦氏の作品だけ既読だったのですが、他の作家さんの作品もずっと気になってましてね、このたびまとめ本を図書館で発見していそいそと借りて参りました。 いやいやいやいや、期待を裏切らない面白さでした。 だって、鮫島と両さんが、浅草で出会っちゃうのよ? マコちゃんと両さんが、池袋でラーメン食べ歩きしちゃうのよ? 京極堂と(ついでに南極も)両さんが中野で(以下略) 作品自体の面白さもさることながら、二次創作ならではのマニアックなノリも楽しいのです。 というわけで、両さんが好きで、参加の作家さんに一人でもお好きな方がいらっしゃれば、ぜひご一読を! PR |
★あらすじ
終了式の日のホームルーム。退職する女教師は生徒たちに言い放った。 私の娘は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたのです。 その結論に至った分析と推理を、教師は滔々と生徒たちに述べる。 そして決定的な復讐を置きみやげに去っていく。 ★感想 2009年本屋大賞第一位のベストセラーなので、お読みになった方も多いと思います。ちなみにウチのは20刷(驚) いやー面白かったっつーか、すごかったーー! 268ページを1時間半で一気に読み切ってしまいましたよう。 上記あらすじに述べたのは、「第一章 聖職者」の内容で、この事件が軸になって、その被害者と加害者と関係者5人の徹底的な一人称(日記・投稿/手紙・遺書・回想・電話)で事件の真相が露わになり、それに連なる報復と悲劇の連鎖が描かれていきます。 多分多くの評論やら感想で言われてることだと思いますが、各キャラの、生々しい歪みと闇が圧倒的にリアルです。 一応近代文学論で学位もらった身としては(汗)最低でもその作家の全作品と主な評論を読み込んでからじゃないと、評論はもとより、分析めいた感想は書くべきでないと思ってるんですが、敢えて今回は直感的にメッセージ的なことを感じてしまったので、ちみっとだけ書いてしまうと……(あくまで直感ですから~←保身) 大人たちよ。 わたしたち大人は、子供になんか負けはしない。 なぜならわたしたちは、子供など足下にも及ばないくらい歪んでいる。 子供の想像も及ばないほどの、闇を抱えている。 そしてそれらを制御し、飼い慣らして、昂然と羊のふりをして生き続けているのだから。 双葉社の紹介ページ |
★あらすじ
作家である「私」は、自宅の近所……京都の深泥丘付近を散歩している途中、目眩を覚えて深泥丘病院に駆け込んだ。 その病院に通いはじめてからというもの、不思議な出来事に遭遇するようになる。 私の妻は、その不思議な出来事たちについて、こう言う。 「あなた、こんなに長くこの土地に住んでるのに、知らないの? こんなの、この辺りじゃ常識じゃない」 そうなのか? 常識なのか? 私が知らなかっただけなのか? それとも……忘れしまったのか? 深泥丘病院の三つ子の眼帯医師、石倉も言う。 「この世にはね、不思議なことがあるものなのです」 そうかもしれない。実際こうして私は…… 不思議な出来事の記憶さえも、次第に曖昧に、ぼんやりと…… ★感想 新本格ミステリの旗手、綾辻行人さんの連作短編集です。ミステリじゃなく、怪談です。 新聞の書評にも出てたから、ミステリファンじゃなくとも、読んだ方も多いんじゃないかと思います。 怪談ですが……あんまり怖くないです(笑) いや、怖いシーンは怖いんですけどね。じわじわ寒くなっていったり、ドキハラしたりはもちろんできるんですが、オチが、何と言いましょうか……脱力系? こわーい怪談をお求めの方には肩すかしでしょうが、どりはとっても面白かったですー。 京都という舞台もいいですよね、日本一不思議が似合う土地かもですよ。あー、京都ならこういう不思議もあり得るかも、とか思ったり(いやそこまでは)。 9作収録されてますが、どり的には歯医者が舞台の「サムザムシ」が良かったなあ。何故かと言うと、今現在、せっせと歯医者通いしてるからです(泣) この連作短編、まだ連載は続いているそうなので、この先も楽しみ(・∀・) メディアファクトリーの紹介ページ |
★あらすじ
妖怪雑事相談所「深山木薬店 改」に、ひとりの少女が持ち込んだ事件は、妖の仕業としか思えないものだった。少女の姉は、富士の樹海で失血死した。しかしそれは、体にひとつも傷の無い失血死だったというのだ。 店長リベザルは早速事件の調査に乗り出すが、何故か師匠の秋は事件解決に乗り気ではない。 謎の失血死は、やはり吸血系の妖の仕業なのか? それとも人間の……? ★感想 実はこのシリーズ「妖奇譚」の頃から欠かさず読んでます( ・ノェ・)コッソリ いや( ・ノェ・)コッソリする必要は無いんですが、やっぱり何だか、乙女系だからぁ(*ノノ)キャ でもでもこのシリーズ、設定は正に乙女系、ファンタジー風味なんですが、事件の真相は生々しかったりするんですよう。 今作も「えっ、こんな殺し方があるのか!?」とびっくりしましたですよー。 講談社の紹介ページ |
★あらすじ
昭和8年、日中戦争前夜、軍港東舞鶴にひとりの男の死体が上がる。よそ者のその男の顔は、醜く破壊されていて……その死顔は、舞鶴にほど近い馬耳村でまつられている祟り神、砥笥貢神とそっくりだった。 その事件を受けて、ふたりの検事が馬耳村を訪れた。京都地方検察庁の桂万治と、東京地方検察庁の「総長のプリンス」と呼ばれる、美貌の天才・朱雀十五。 しかし、彼らがやってきても……というよりは、やってきてからというもの、奇怪な事件は収まるどころか、どんどんエスカレートしていった。村人は、砥笥貢神の祟りだと恐れるが、桂は、事件の背後には朱雀がいるのではないかと、次第に疑い始め…… ★感想 うぉぉぉ、失明する以前の検事だった頃の朱雀の話ですよ(失明の原因も分かります)。後木さんとの出会いも描かれてますよ。しかも、上海編と東京編と外伝がつながる話ですよ! このシリーズのファンとしては、嬉しくて仕方ないです!! これからどんどんシリーズ全体が見えるようになってきて、いずれ朱雀と○(ネタバレかもしれませんので伏せます)との対決とかも読めるんだろうなっ。ワクテカっ。 シリーズとしても大切なつなぎ目になる作品なのではないかと思いますが、これ単品でも壮大ですっごく面白かったです。 祟りとしか思えない事件の仕組みが解き明かされていく時の爽快感や、朱雀とあの女性との関係や、事件の背景が明かされた時の驚きとか……(ネタバレが怖いのでここまでに><) 徳間書店の紹介ページ |
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