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【2024/05/11 11:21 】 |
森博嗣『目薬αで殺菌します』
★あらすじ
「α」の名前を持つ目薬に、劇薬が混入される事件が起きた。幸い被害者は失明には至らず大事にはならなかったが、αの製造メーカーでは探偵・赤柳初朗に社内の調査を依頼する。
その依頼と前後して、C大生・加部谷恵美は、友人の雨宮純と共に、他殺死体を発見してしまう。その死者は、αのメーカーの社員で……そしてαを握りしめていた。
誰が、何のために目薬に劇薬を混入しているのか?
殺人と目薬の事件には関連があるのか?
そして、今回の事件は、あの人と関係しているのか……?

★感想
そうか、Gシリーズって終わってなかったのね。いやほら、最近はXシリーズのがサクサク刊行されてましたから(笑)

うーんとですね、なんというか、スッキリしなかったです。えっ、結局この人たちの仕業だったの? んでもって、殺人はそゆこと? みたいな。
あの人との関係についても、ハッキリ明かされたわけではないんですよねえ。
このシリーズ、曖昧模糊とした終わり方をする場合が多いので、そういうコンセプトなんでしょうけれども。
森さんのシリーズですからおそらくこのGシリーズも10作で終わりなんでしょうが、もう7作目ですぜ。10作目までに果たしてスッキリと全体像を見せてくれるんでしょうかっ!?……という期待に引っ張られて、文句言いながらもずるずると読んでしまうんだろうなあ。赤柳さんには、諦めず食い下がって頂いて、ぜひスッキリした解明をお願いしたいっス!

加部谷さんと雨宮さんの、女子大生な会話(?)は相変わらずすげー面白かったです。

講談社の紹介ページ
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【2008/10/07 20:22 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
西尾維新 戯言シリーズ『クビキリリサイクル』『クビシメロマンチスト』
★あらすじ(『クビキリ…』より)
鴉の濡れ羽島の女主・赤神イリアは、「天才」と呼ばれる人種を次々と島に招き、サロンのようなものを開いていた。
そこへ招かれた天才技術者・玖渚友(くなぎさとも)とその付添である語り部のぼくは、孤島であるその島で、連続殺人事件に遭遇してしまい……

★感想
西尾維新。大人気ですしデビューはメフィスト賞ですから気にはなってたのですが、若者向けラノベというイメージが強く、最近まで手を出してませんでした。やっぱオバサンはついていき難いんだろうなあ、と思うじゃないですかー。
ところがある日、相方が突然『クビキリ…』を買ってきたんですよ。日ごろ正統派新本格ミステリさえ「けっ」とか言ってるオッサンがいきなり西尾維新ですからびっくりしましたが、訊いてみりゃ何のことはない、仕事上読む必要が生じたんですと(どーゆー仕事? というツッコミは無しでひとつ)。その相方の読後の感想が(読了に結構苦労してましたが/笑)「まあ、新本格好きな人には面白いんじゃないのぉ」だったので、またうっすらとバカにされたような気もしましたが、なにはともあれ読んでみました。

ふむふむ……トリックは確かに本格のアレンジめいたものばかり。特に目新しいものではない。
新しいのは、やはり世界観、ってヤツでしょうかねえ。非現実的……つっても大乱歩などの古典ミステリの非現実とは全然違う、近未来的な非現実。
それからやっぱり個性的なのはキャラかなあ。キャラで印象的だったのは、ひとりひとりの性格がものすごく極端なんですよ。このくらいハッキリさせないと、現代の若者にはうったえられないってことなんでしょうか? キャラ造形、ものすごい人気あるんですよね、このシリーズ。

……とまあ、オバサンのいちゃもんみたいなことばっか書いちゃいましたが、2冊とも各4時間ほどで一気に近い感じで読んじゃったんですから、面白くなかったとは全然言いません。
若者に受けるのが解るような気がしました。なにしろどす黒いのにノリがいいし、スピード感抜群。
しかし、若者よ、このシリーズをそっくりそのままリアルに受け止めてはいけないと思うよ、オバチャンは。
暴力的で偏った短絡的なキャラたちをこれだけ多く配置することにより、作者は何を言いたいのだろうと、ちょっと考えてみると更に面白いし、含蓄のあるものになりそうな気がしますよ。

やはりシリーズものですから、続きも読んでみようとは思ってます。少なくとも戯言使い=ぼくの過去が分かるまでは読もうと思わせるパワーがあります。1作目より2作目『クビシメ…』の方が面白かったような気がするので、続刊に期待できるし。
でも完結済みだけでも9作もあるのか……ううっ。と、とりあえず文庫になったのから読むからね(汗)

講談社の紹介ヘページ
【2008/10/07 20:21 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
二階堂黎人『鬼蟻村マジック』
二階堂黎人『鬼蟻村マジック』

★あらすじ
アンタレス旅行社の企画部課長代理・水乃紗杜瑠30歳は、長身の美青年。常にイタリアンブランドのスーツを着こなし、何台もの外車を乗り回している。そんな彼の外観に釣られて寄ってくる女性は後を絶たない。
しかしそんな彼の実態は、むやみやたらに多趣味なちゃらんぽらんのオタク以外の何者でもない……

ある日、会社の先輩・臼田竹美が、珍しく残業中のサトルに、突然頼みごとをもちかけた。
「水乃くん、今週末、実家に一緒に行ってくれないかしら? 私の婚約者として」
突然の依頼に驚いて尋ねれば、竹美の本家・上鬼頭家は古い造り酒屋で、その所在地、長野県の鬼蟻村では村一番の分限者であるがゆえ、見合い話が勝手に進められており、それを阻止するためにサトルを婚約者ということにして、親族に紹介したいというのだった。

更に、鬼蟻村では、鬼神様と呼ばれる鬼神をまつっており、つい最近、鬼神様の御札による、上鬼頭家に関する不吉な予言があったのだという。
そればかりではなく、戦中の話ではあるが、軍人が上鬼頭家の屋敷内で鬼神様に扮した狼藉者に斬り殺されるという事件があったのだという。その犯人は屋敷内に追い詰められたのに、煙のように消えてしまい、不可思議な事件として村で語り継がれている。

竹美は、お見合い話の防壁としてサトルを婚約者として仕立て上げると同時に、彼の趣味のひとつである探偵としての能力に期待し、御札と戦前の事件の謎を解くことを求めたのであった。

仕事の〆切が迫っているからと、一度は依頼を断ったサトルであったが、実家に大切に保管してあるという竹美のコレクション……リカちゃん人形の箱まで揃った完品群……につられ、結局は鬼蟻村へと向かうことになり……

★感想
探偵水乃サトルシリーズ最新巻であります。
二階堂氏の作品は、蘭子シリーズの重くて大時代がかったのも面白いですが、サトルのシリーズも、大好きッス。トリックやストーリーは本格なのに、サトルのおかげでひっきりなしに笑えるんですよー。楽しかった~♪

今作、トリック自体はそれほど目新しくはないですが、工夫してひねってありますし、横溝正史ばりの因縁ズルズルの旧家に、怪しいキャラの数々(作者も横溝作品を連想して欲しいらしく、何度も作中で引き合いに出しています)、こういう設定って、やはりミステリファンとしてはワクワクです。

しかも舞台が造り酒屋なので、とっても勉強になりました(笑



原書房の紹介ページ
【2008/09/22 16:28 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
有栖川有栖『妃は船を沈める』
★構造説明
事件関係者を同じくする中編ふたつと、それをつなぐ幕間の短編で構成された長編。

★あらすじ(第1部「猿の左手」より)
大阪港で海に転落した車の中から、溺死体が見つかる。警察は、自殺or事故の線で始めは捜査していたのだが、次第に不可解な点が明らかになり、他殺の線でも洗い始める。
犯罪社会学者・火村英生と、助手で推理作家の有栖川有栖も、大阪府警の要請で事件の調査にあたることになった。

被害者は、事業の失敗による借金で悩んでおり、自殺の線も充分ありえたが、彼を取り巻く環境から、何名かの容疑者が上がってくる。まずは保険金受け取り人である被害者の妻。それから金を貸していた妻の友人とその養子。
しかし、彼らにはそれぞれ鉄壁のアリバイや、車や海を使っての犯罪には関われない理由があり……

★感想
待ってました! のヒムアリシリーズ長編です。
1部「猿の左手」と、幕間を挟んだ、2部「残酷な揺り籠」には、同じキャラが事件関係者として上がってきます。
その共通する“強敵”(とオビに書いてある)のキャラがすごいんです。美しいっちゅーか、お耽美っちゅーか、男の夢っちゅーか、はたまた女の夢っちゅーか……
このキャラを思いつかれた段階で、アリス先生の勝ちやね!(って、誰と勝負してるかは不明ですが)

そして気になるのは、新キャラの聡明な女刑事……これからヒムアリとどのような関係になっていくのだろう

光文社の紹介ページ
【2008/09/22 16:27 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
有栖川有栖『壁抜け男の謎』
★あらすじ(表題作より)
幻想画コレクターの富豪の屋敷で事件が起きた。主がギャラリーで昏倒し、自慢の逸品であるアンリ・プレサック「壁抜け男」が盗まれた。
しかし、防犯ベルのおかげで家人や客たちが早々に駆けつけ、犯人は屋敷の庭にある迷路(なかなか本格的なもの)に追い詰められ逃げ込んだ。
警察の到着も素早かったので、犯人は迷路の中で逃げ場を失い、絵を抱えてうろうろと迷っているはずであった。
しかし……
迷路をくまなく捜索しても、犯人は見つからなかった。ただ絵だけは迷路の中に放り出されるように残されていた。

犯人はどこに消えた? そして一体誰の仕業なのか?

★感想
有栖川有栖の、シリーズ外短編集です。
表題作のような犯人当てのパズル話から、近未来SF、官能小説! まで盛りだくさん16編。

どり的には、官能小説「恋人」が良かった! いやあ色っぽい。
ぶっちゃけロリータネタで、全然R18じゃないんですけど(ミステリでもない)充分エロティック。
アリス先生のしっとりした文体は、この手の物語にも合うのかもしれんです(・∀・)

それからSF「ジージーとの日々」も可愛くてホロリときました。

ヒムアリもエガアリも出ませんけど、楽しかったですー。



角川の紹介ページ



 
【2008/09/22 16:26 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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