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★あらすじ(『クビキリ…』より)
鴉の濡れ羽島の女主・赤神イリアは、「天才」と呼ばれる人種を次々と島に招き、サロンのようなものを開いていた。 そこへ招かれた天才技術者・玖渚友(くなぎさとも)とその付添である語り部のぼくは、孤島であるその島で、連続殺人事件に遭遇してしまい…… ★感想 西尾維新。大人気ですしデビューはメフィスト賞ですから気にはなってたのですが、若者向けラノベというイメージが強く、最近まで手を出してませんでした。やっぱオバサンはついていき難いんだろうなあ、と思うじゃないですかー。 ところがある日、相方が突然『クビキリ…』を買ってきたんですよ。日ごろ正統派新本格ミステリさえ「けっ」とか言ってるオッサンがいきなり西尾維新ですからびっくりしましたが、訊いてみりゃ何のことはない、仕事上読む必要が生じたんですと(どーゆー仕事? というツッコミは無しでひとつ)。その相方の読後の感想が(読了に結構苦労してましたが/笑)「まあ、新本格好きな人には面白いんじゃないのぉ」だったので、またうっすらとバカにされたような気もしましたが、なにはともあれ読んでみました。 ふむふむ……トリックは確かに本格のアレンジめいたものばかり。特に目新しいものではない。 新しいのは、やはり世界観、ってヤツでしょうかねえ。非現実的……つっても大乱歩などの古典ミステリの非現実とは全然違う、近未来的な非現実。 それからやっぱり個性的なのはキャラかなあ。キャラで印象的だったのは、ひとりひとりの性格がものすごく極端なんですよ。このくらいハッキリさせないと、現代の若者にはうったえられないってことなんでしょうか? キャラ造形、ものすごい人気あるんですよね、このシリーズ。 ……とまあ、オバサンのいちゃもんみたいなことばっか書いちゃいましたが、2冊とも各4時間ほどで一気に近い感じで読んじゃったんですから、面白くなかったとは全然言いません。 若者に受けるのが解るような気がしました。なにしろどす黒いのにノリがいいし、スピード感抜群。 しかし、若者よ、このシリーズをそっくりそのままリアルに受け止めてはいけないと思うよ、オバチャンは。 暴力的で偏った短絡的なキャラたちをこれだけ多く配置することにより、作者は何を言いたいのだろうと、ちょっと考えてみると更に面白いし、含蓄のあるものになりそうな気がしますよ。 やはりシリーズものですから、続きも読んでみようとは思ってます。少なくとも戯言使い=ぼくの過去が分かるまでは読もうと思わせるパワーがあります。1作目より2作目『クビシメ…』の方が面白かったような気がするので、続刊に期待できるし。 でも完結済みだけでも9作もあるのか……ううっ。と、とりあえず文庫になったのから読むからね(汗) 講談社の紹介ヘページ PR |
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