★あらすじ
京の都では、妊婦が腹を割かれて幾人も惨殺されたり、複数の公家が奇病に見舞われたり、物取りをせぬ盗賊に襲われたりと、奇妙な事件が次々と起こり、不穏な気配が漂い始めていた。
そんなある日、陰陽道の兄弟子である賀茂保憲が、清明に、平貞盛の顔にできた瘡(かさ=できもの)を見に行って欲しいと依頼してくる。何故保憲自身が訪問しないのか、どうして清明なのか、その質問には答えてもらえず、ただ、清明が適任であると、そして、その行動によって感じることがあったら教えて欲しいと、保憲は奇妙なことを言い残す。果たして、貞盛の元に赴いた清明は、そこに永遠のライバル蘆屋道満を見いだす。
貞盛の瘡の見立てを皮切りに、清明は奇妙な事件や病に巻き込まれている公家たちから情報を集め始める。
それらの情報は、20年前の平将門の乱を指し示すが……
★感想
『陰陽師』シリーズの長編です。↑あらすじでかなり書いちゃってますが、これでもネタバレではありません。まだまだ驚きのどんでん返しがあるあるある。
長編だけにスケールもでかいし、呪もでかい! この呪は嘘だろ、さすがに夢枕先生の創作でそ? と思ったりしながら読むわけですが、でも、コレは嘘でしょ、ってのが意外と実際に文献にあったものだったりする場合があると、夢枕先生がどこかで書いてらしたので、油断できないのです。
シリーズ中で何回も、清明と博雅が問答している「呪」について、どりも博雅並に「ううん、清明に(ってことは夢枕氏に)騙されてるような気がする」と思ってたですが、さすが長編、コレ読んで少し解ったような感じがしました。と言っても、自分の言葉で解るようにまとめてみろ、と言われると困るですが><
ところで、どこかでも書きましたが、博雅萌えです。夢枕氏も博雅が好きだそうです。(と、確か京極氏との対談で言っていたような)もちろん清明も好きです。クールで理知的で神秘的な美青年。嫌いなわけがない。でも、博雅の、公家のくせに木訥であか抜けないところや、音楽家のくせに体育会系なあたりとか、そしてなによりヘタレなところが可愛くてたまらん( ̄¬ ̄)ジュル・・・
http://www.bunshun.co.jp/book_db/3/24/27/9784163242705.shtml
PR