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【2025/07/06 21:17 】 |
西澤保彦『収穫祭』

★あらすじ
1982年8月。四国(多分)の過疎の村のそのまた過疎地域、首尾木村北西区では、区の住民と関係者14人が惨殺されるという、前代未聞の連続殺人事件が起きた。
その事件で生き残った3人の中学生と、たまたま北西区を訪れていた村の中学の教師は、川に流された外国人が犯人であると証言し、事件は被疑者死亡で一応の解決を見る。
しかし、その供述や、状況証拠には矛盾点が多く残された。

10年ほど経ち、大人になった生き残りの中学生たちは、それぞれのきっかけから、事件の記憶のあいまいさに悩まされるようになる。
しんどい思いをしながら記憶をたぐるうちに、あいまいさの理由、そして事件の真相が見えてきて……

★感想
すごい~~~~
なにがすごいって、伏線の張り巡らし方と、収束の勢いがすごい!!
うわ、そこでソレが関係してくんのか、うわーうわー!! みたいな箇所が山ほどありました。
伏線マニアとしては(;´Д`)'`ァ'`ァ な作品でございました。

犯人や(元)中学生たちの心の変遷に多少強引さを感じるところもありますが、さすが西澤さん、設定の鬼! 独特の黒い世界観にひっぱられてどんどん読んじゃいました(600p超を2日で読みました^^;)
いいのよ、少々強引だって! だってそういう世界なんだもんっ。それにこんなに面白いんだしっ。って感じ?

テーマは、
1)記憶の改ざん
2)エロス
3)青春
4)クローズドサークル(嵐の孤島とか雪の山小屋とかに代表される、閉鎖状況)
5)暴力と復讐心の連鎖
あたりかなと思います。
エロスはかなーり生々しくて、いささかアブノーマルなので(必要エロだと、どりは思いますが)苦手な方は心構えをしてからお読み下さい。

そして最後に判明する「収穫祭」の意味がっ……怖いよ怖いよ・゚・(ノД`;)・゚・

http://www.gentosha.co.jp/search/book.php?ID=101823

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【2008/02/01 10:40 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
我孫子武丸『狩人は都を駆ける』
★あらすじ
京都で細々と探偵事務所を営む私の元には、何故か動物絡みの珍妙な事件ばかりが持ち込まれる。事務所の向かいが動物病院なせいかもしれない。私自身は動物が苦手なのに、だ。

その動物病院の院長経由で持ち込まれたのは、ドーベルマンを人質に1000万円を要求する誘拐事件だった。飼い主の富豪の老婦人は、1000万円を出すのは構わないから、孫のために犬を取り戻して欲しいと言うが……(表題作より)

★感想
貧乏のあまりに、苦手な動物絡みの依頼ばっかりを引き受けてしまう、要領の悪い探偵さんの短編集。
動物がいっぱい出てきて楽しいんですが、ひたすらコメディってわけでもなく、きっちりハードボイルドです。犯人・依頼者双方のダークサイド部分もしっかり書き込まれてると思います。
特に表題作はスゴイよ。
そのあたり、さすが我孫子武丸さんだなあと思いました。
『人形~』シリーズなんかも楽しいラブコメ要素ミステリかと思いきや、結構残酷な部分とかもありますもんね。
必要ですよね、小説にはそういう部分。

ところでこの『狩人は~』の探偵さんは、謎のユーモア名作?『ディプロトドンティア・マクロプス』と同じ人なんだそうですが……( ̄□ ̄;)!! 『ディプロ…』の方は品切れ未定ですかっ!?

http://www.bunshun.co.jp/book_db/3/26/56/9784163265605.shtml
【2008/02/01 10:40 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
高田崇史『毒草師』

★あらすじ
平安時代の貴族に連なるといわれる南業平の旧家鬼田山家。
その離れでは不可解な失踪事件が起きた。当主の母、久乃がそこに内鍵をかけて引きこもったあげく、密室状態の部屋から失踪してしまったのだ。
実はその離れでは、過去3回同じような事件が起きていた。前当主壮治郎、壮治郎の先妻の娘志子も、類似の状況で消えていた。但し、壮治郎だけは一ヶ月後、隅田川から水死体で発見されている。
そしてそれらの不思議な失踪事件が起きる前後には、鬼田山家の敷地内や周辺で、一つ目の鬼が現れるという。それを鬼田山家では「一つ目の鬼の呪い」として恐れている。

薬学雑誌記者の西田は、同僚の篠原朝美や、隣人である「毒草師」御名方史紋と共に、警察とは別の視点で事件を追う羽目になる。
しかし、一向に解決の糸口が見えないうちに、当主である柊也が廷内で、謎の毒物で殺されてしまい……

★感想
QEDシリーズで最近売り出し中(?)の「毒草師」御名方史紋が探偵として大活躍しております。
QEDシリーズでも気になってたんですが、いやいや、史紋、変なヤツでとってもイイですよ。能面のような無表情・長髪・白衣と見まごうばかりのロングコート・深紅の手袋、というこのビジュアルからすでに、彼の傍若無人なマイペースぶりがうかがえようというものです(もしかして京極堂の向こうを張ってる?)
しかし、嫌なヤツかというとそうでもない。不幸体質の西田くんに胃薬を調合してあげたりする優しさもあったりします。
クールな男性がちらりと見せる優しさって、いいですよね~(ちょっと違う?)

……ってキャラ萌えだけでなく、ミステリとしても面白かったですよ。トリックは事件のメインではなく、鬼田山家の因縁を暴くのがメインの謎解きです。
いわゆる旧家の因縁モノであるわけなんですがそこは高田さん『伊勢物語』や某国宝!と絡ませたりして、歴史的感興もたっぷり誘われます。
http://www.gentosha.co.jp/search/book.php?ID=101645

 

【2007/12/23 12:37 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
東野圭吾『探偵ガリレオ』

★あらすじ
天才物理学者・帝都大学理工学部物理学科助教授、湯川学。友人で、警視庁捜査一課刑事の草薙俊平は、超常的な現象を伴う難事件にぶつかると、必ず彼に助言を求める。湯川は科学の知識を総動員し、不可思議な事件を次々と解きあかしていく。

1章 燃える(もえる)
週末毎に路上でバカ騒ぎをする、近所迷惑な若者グループを、ある夜、突然の炎が襲う。彼らの傍らにあったポリタンクが突然爆発的に燃え上がったのだった。しかし、火を放てるような距離に人影はなく、時限発火装置の痕跡もない。
一体誰が、どうやって火を点けたのか?

★感想
ドラマ放映中の科学ミステリーシリーズ。
シリーズ一作目のこの本には5つ(5章)の短編が収められています。(どりはドラマ未見ですが)

自分が文系だからこそなのかもしれないんですが、科学で謎解きって面白いっスよねえ。森博嗣さんの作品なんかもそうなんですが、自分の全然知らない理系の知識を、ミステリを楽しく読んで得られることが嬉しい。
そしてこのシリーズ、科学ネタ満載の本格ミステリなんですが、そこは東野さん、ストーリーはやはり、どっか悲しかったり、怒りがこもってたり、謎解きだけじゃない読ませどころも、各章しっかりあります。

あちこち調べてみると、ドラマで柴咲コウが演じている内海薫刑事って、ドラマ化にあたって「女性キャラを出したい」というリクエストに東野さんが応え、最近新たに作った新キャラなんですってね。少なくともシリーズ1作目であるこの本では、ひたすらガリレオ湯川と草薙刑事コンビが活躍してます。
それにしても、湯川は福山雅治でいいのか? あんなイケメンでいいのか!? とはちょっと思う( ・ノェ・)コッソリ

ところで、文庫版の解説が佐野史朗さんなんですが、それでちょっとびっくりしたことがありまして……面白いので、書かないでおきますが(・∀・)

とにかく面白かったから、続巻も読もうっと♪
http://www.bunshun.co.jp/book_db/7/11/00/9784167110079.shtml

【2007/12/06 15:31 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(1) | トラックバック()
有栖川有栖『女王国の城』

★あらすじ
江神シリーズ第4弾。時代はまだバブル後期。
何も告げずに旅に出てしまった江神先輩を捜しに、売り出し中の新興宗教<人類協会>の本拠地・神倉を、アリスを始めとするEMC(英都大学推理小説研究会)の面々が訪れる。
人類協会本部で無事に江神と会えたのは良かったが、そこに滞在中、密室殺人事件が起きてしまう。早速警察に知らせようとするアリスたちを人類協会の会員達は止める。3日以内に自分たちで犯人を捜し出し、自首させる、と言って。そればかりか、アリスたちは本部に足止めされてしまい、連絡手段さえ奪われてしまう。
犯人が判れば外に出してもらえるのだろうと、EMCは捜査活動を開始するが、事件は連続殺人事件へと発展してしまう。しかも、11年前神倉村内で起きた、未解決の銃殺事件で行方不明となっていた銃を使って。
犯人は誰なのか?
銃はどこから現れたのか?
頑なにEMCのメンバーたちを足止めする、人類協会の意図はどこにあるのか?
そして何故江神はこの人類協会本部を訪れたのか?

★感想
あああああこのシリーズ出たの15年ぶりですよ、嬉しいですよ・゚・(ノД`;)・゚・
みんなまだ大学生なんだなあ。うむうむ、元気そうでなにより。

待ちに待ったって感じですが、その甲斐はあったように思います。
とにかく精緻。特に洞窟の謎の解明は、うっとり(*´ェ`*)でした。
この水準をキープするには、やはり時間がかかるんでしょうねえ。
わかるけど、次はもっと早く読みたいよ( ・ノェ・)コッソリ

それから、アリスとマリア(ふたりとも日本人ですから/笑)のもどかしい関係も健在。
逃亡活劇シーンでは、モチと信長の先輩コンビも大活躍。
ああ青春っていいぞーーーー!!
もちろん江神さんもかっこいいぞーーー!!!
http://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3752

【2007/10/11 13:35 】 | 国内ミステリ | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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